とりあえず、オフレポというのを書いてみようと心がけてみます。
そういえば、オフ会というか、ネットの知り合いの方にあったことは一度しかありませんね。その時に会った方は確か、グラニエル伯爵閣下というHNの方だったような気がしますが、そこのところは置いておきましょう。
十月十一日。オフ会の集合場所は博多駅で集合時間は午前十一時。そして、僕が住んでいるのは宮崎県。当然朝六時には出ないと間に合いません。朝五時半まででぎりぎり実験を片づけて高速バスに乗りました。
……タッチ。タッチ。君にタッチ〜♪
とりあえず、何か映画が流れているからそれをBGMに眠ることにしましょう。徹夜明けで疲れているのです。どうでもいいですが、甲子園出場やったぜ→そのままエンディングって結構味気ないですよね。
とりあえず、博多駅に到着したのは午前十時半。僕は迷うことなく、本屋へとむかい、目的の物を迷わず購入。米澤穂信さんのハードカバー『クドリャフカの順番』が宮崎の何処にも売っていないのです。
さっさと福岡に来た目的の一つを片づけて、待ち合わせ場所にむかいます。
確か、博多駅の正面の変な人形がある場所だよなあ、と思いつつそう言えば博多駅以上の場所指定をしたっけ?と考えます。
まあ、きっとしたんでしょう。世の中なるようになります。僕はメガネをかけもせずに、ぼけーっと柱に寄りかかって、食パンマンとドキンちゃんの将来の行く末について思いを馳せます。食パンマンが食品だからこの恋は報われないと言うけれど、食パンなんて三日でかびるから、一瞬で菌類の仲間入り出来る。そうすれば……
「あのー、寺さんですかー?」
あんまりぼけーっとしすぎて何だかバッドトリップを起こしていそうな時に、優しそうな声がかけられます。
「……あ、はい。そうです」
ぼそぼそと頷く僕。
可能性として考えられるのは、憐れすぎる寺の姿に情けをかけた人というもの。
しかしまあ、よくよく考えなくてもゆうさんか、カズナさんの可能性しかないわけでして。カズナさんの写真は実は見たことがあるから、必然的に――
「ゆうさんですか?」
ぶっちゃけ、こう尋ねたかは覚えていませんが(記憶力がないのが寺の売りです故)こんな感じのファーストコンタクトです。
僕は小説の主人公みたく、相手の姿を刻銘に描写するくせはありませんし、人の容姿ってぶっちゃけあんまり見ないので、簡単に。ゆうさんはチャットで話している雰囲気そのままの優しそうな人でした。
とりあえず、内心で安心していると、そのままカズナさんが合流。
さあ、目的通り、ポンペイにタイムトリップするぜ、となり地下鉄にむかいます。
で、切符を買って、下りのエスカレーターに乗ると、
「あ!」
という声が聞こえます。
僕ははてなと思い、振り返るとカズナさんとゆうさんはエスカレーターには乗らずに立ちつくして僕の滑稽な姿を眺めています。
僕はこの瞬間色々考えました。
とりあえず、思考の順路をたどっていくと、
一。あれ、自分いきなり間違えた?
二。一方通行に見えたけど、実は向こうに道があった?
三。ダッシュして駆け上がるべき?
四。はめられた?
まあ、僕は色々思考しましたが大人な態度で、余裕ぶっこいてみせます。
とりあえず、エスカレーターが下にたどり着いて振り返っても、ゆうさん達は降りてくる気配はありません。
ふむ、迷い人うん十年の経験からも、こういうときははぐれた場所で合流するのが一番です。とりあえず、エスカレーターでもう一度上に登ります。
しかし、そこにもお二人の姿はありませんし、やはり道はこの一つしかありません。
結論。寺宙みたいなウジ虫は置いて行くに限るという結論が出た。
僕は納得して、宮崎への帰路を歩みました。
九州オフレポ完。
とかいうわけには、いきません。一万円払って、得た物がハードカバーの本一冊とかどれだけ非効率的な買い物をしているんですか。
とりあえず、もう一回エスカレーターを降りると、カズナさん達に合流出来ました。
何だか、最初から先行きが不安、もとい面白そうな展開です。
やはり、人生トラブル命だよなと、僕は一人うんうんと唸っております。
そうして、とことこと、カズナさんとゆうさんが並んで、その後ろを僕が歩いて、目的のポンペイ展へとたどり着きます。
とりあえず、中々渋い催しでした。形が歪な装飾品が多いと思いきや、たまに、凄く精巧な代物とかも展示されていて楽しかったです。
ちなみに、僕がこれからかく小説で、蛇の形をした金の腕輪という描写が出てきたら、間違いなくこの展示の影響です。後は、ケンタロス型の杯とか、青銅で縁取ったとか出てきても、恐らく間違いないでしょう。
とりあえず、美術館を出るとき、ぱらぱらと雨が降ってきました。
「寺宙さんのせいですね」
カズナさんは容赦のない言葉をかけてくれます。
そりゃ、バイトに行くときはいつも雨だったり、友達の結婚式は台風だったですけれど。雨男だからといって、雨が降ったら責められる人っていませんよね。ふーむ、今度、本当の雨男の話でも書いてみようかな。何か行事があると絶対雨が降る少年…いや、少女のほうがいいですね。何だか、地味に面白そうです。
閑話休題。とりあえず、天神に向かって昼食を取ることにします。
昼食はイタリア料理……だったと思います(とりあえずメインがイタリアンということで)思えば、イタメシと呼ばれる食事がおしゃれな食事と認知されるようになって、とんと縁がなくなっておりました。カズナさんは、気にしすぎだーって申しましたが、負け犬だからこそ、気にするのです。ほら、弱い犬ほど良く吠えるって言いますし。
まあ、クリスマスに恋人と食べたいディナーで一位はイタリアンでしたが、三位は焼き肉ですからね。やっぱりあんまり関係ないですね。
そして、昼食中。先日チャットで話した家の料理事情で盛り上がります。
その間にやってきたパンが堅くてちぎれないなどのアクシデントもありましたが、食事も無事終了(その堅いパンでも、おかわりいると、尋ねられるとついつい、いる!と頷いてしまう寺は貧乏性)。
次に、ゆうさんお勧めの紅茶屋さんへとむかいます。
そして、大丸デパートにたどり着くと、何だかよく分からないセールをやっており、入り口に社員らしき人が立ちはだかっています。
あれは何だろう、と思い観察してみると、どうやら店に入る人は大丸カードを見せているようです。ゆうさんが言うには、イオンカードを持っている人だけ対象の会員限定セールみたいなものではないのか、ということ。
当然僕たちは誰も、大丸カードなんて持っていません。
どうしましょう。とりあえず、僕が男らしく入り口付近で暴れて店員を引き付け、その隙に二人が店内に入るとか提案出来れば良かったんですが、その店員達は歴戦のオーラを醸し出しており、僕ではコンマ一で始末されるのは請負です。それじゃあ、時間稼ぎにもなりません。
見ていると、カードを出さなくても店内に入っている客達の姿が目に入ります。
僕たちも、それに習って、忍者になった気分で進入を果たします。
「まあ、捕まったら寺さんを差し出せばすむから」
……ええ。女性二人のために死ねるのでしたら、本望ですよ。たぶん。
実際捕まるとしたら、ゴミ虫みたいな僕だけでしょうし。
何のトラブルもおこらずに、紅茶屋さんにたどり着きます。
何だか葉っぱの種類が色々あって、匂いをかぐことが出来るようです。
僕はチョコレートとストロベリーを買いました。本当に良い香りがするんですよ。
ちょっとるんるんな気分の僕に、カズナさんは、
「寺さん。紅茶いれるの持っているの?」
…………緑茶用の雰囲気のまるで違う急須じゃ駄目でしょうか?
そうこうして、本来の目的は終了。時間は午後三時すぎくらいです。
「寺さん。何かしたいことありますか?」
と、ゆうさんに親切に尋ねられますが、僕はぷるぷると首を横に振ります。
ごめんなさい。僕の行きたいところなんて、本屋くらいしかないんです。しかも、女性の方が喜びそうなところなんてさっぱり妖精でございます。
とりあえず、デパートの中を見て回ることに。
途中、ローマの休日に出てきたらしい(見たことないから分からない)、何か手を入れる壁みたいな占いがあったので、してみることに。
結果の一部。
アナタノ ジユウヲ ソクバク シナイデ フクスウ ノ イセイ トノ カンケイ ヲ オオイニ タノシム コトノ デキル ヒトデス。
レンアイニ オケル アナタハ ツヨクアイスルアマリ カンタンニ モウモクトナリ シットシンニ フリマワサレル オソレガアリマス。
どっちやねん!
まあ、ふらふらと顕微鏡やフラスコに心を奪われながら、ウインドウショッピングは終了。喉が渇いたから、アイスクリームでも食べようということで、地下にむかいます。
ロッテリアの隣に、ハーゲンダッツのお店があります。
「へえ。ハーゲンダッツのお店とかあるんですねえ」
「それ、ゆうさんも同じこと言ってたよ」
と、鋭い突っ込みのカズナさん。神様の名は伊達ではありません。
僕とゆうさんは見合わせて、とりあえず田舎の勝利といわんばかりのガッツポーズをとってみます。
ハーゲンダッツを堪能すると、時刻は五時前程度に。
帰る時刻のことを考えますと、もうすぐ夕食にでもむかったほうが良いのでしょうが、今アイスを食べたばかりでお腹なんて全然すいていません。
カラオケにむかい、そこでちょろちょろつまみながら、過ごしましょうということに。
さて、カラオケです。ぶっちゃけ、ここでぐらさんとカラオケでしたら、聖闘士星矢でも歌っていればいいんでしょうが、こういうときって一体何を歌うべき何でしょうか。田中芳樹をリスペクトして、銀河英雄伝説のEDの歌でも熱唱するべきなのか。
結局、バンプの天体観測なんて無難な歌をチョイスします。
カズナさんは、アンジェラアキを歌いました。
( ̄◇ ̄)q〜〜♪
上手い!……というか、声高い!
ゆうさんは、何とスピッツの魔法のコトバ。
うわー、声綺麗ー。女性の方は声が出るので羨ましいです。
しかし、こうなると余計に困ります。
ハイパー音痴寺宙は、こういうとき一体何を歌えば良いんでしょう?
……勢いのある歌でも歌っておくか。
とりあえず、ゆずの恋の歌謡日とかを選択します。
ヘタクソはせいぜいきもく歌うに限ります。
まあ、お酒を飲みつつ、トキオのラブユーオンリーやら、渡辺美里のマイレボリューションやら懐かしい歌が飛び交いながらカラオケ三時間無事終了。
最後にマッキーのもう恋何てしないを歌うのは、約束事ですw
そうして、帰宅するべく博多へと向かいます。
また、お二人の後ろをとことことついて行く僕。
「一緒に並んで話しましょうよ!」
と、ゆうさん。
「だから微塵子なんですよ」
と、カズナさん。
言葉だけ捕らえたら、えらく温度差があるような気がしないでもないですが、そんなことは決してありません。たぶん。
単純に三列になると邪魔かなあと思っていたのですが、そういう気遣いはむしろ無用のことのようです。確かに、これじゃあ逆に気を使わせてしまうことになりますね。寺宙反省。
そうして、天神でカズナさんと別れ、博多でゆうさんにクッキーを頂いてから、別れて高速バスに乗り込んで四時間揺られて、宮崎へと帰宅しました。
オフ会お疲れさまでした。